RPAツール
(Robotic Process Automaition)
【BizRobo】

          

<目次>
①RPAとは?
②なぜ今RPAが必要とされているか
③RPA導入のメリットとデメリット
④RPAの導入の流れ


①RPAとは?
 RPAはRobotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)の略で、
 PCで行う定型業務をソフトウェアロボットにより、自動化するテクロノジーのことです。

 もちろんロボットといっても人型の物理的なロボットが仕事を代行するというわけではなく、
 ソフトウェアプログラムで作られた仮想的なロボットが自動的にPC内部の処理を行うものです。

 プログラムが自動処理することを擬人化して、デジタルレイバー(仮想知的労働者)とも呼ばれます。

 仮想知的労働者と聞くと、何でも自動でできるすごいテクノロジーだと期待してしまいますが、
 RPAは導入するだけで勝手に自動化できる仕事を見つけて、業務を始めてくれるというものではありません。
 過度な期待は禁物です。

 業務を自動化するには、あらかじめ人が自動化したい業務を選定し、業務フローと実行する処理をRPAに覚えさせる必要があります。


②なぜ今RPAが必要とされているか
 「作業効率を上げる」「ルーティンワークを自動化する」という考え方は、ビジネスの世界では昔からあったように思えますが、
 現在、RPAはなぜここまで注目されることになったのでしょうか。
 その背景には、現在の日本の社会問題があります。
 具体的には「労働人口の減少」と「労働生産性の低迷」の2つが挙げられます。

  ・労働人口の減少

 
 グラフを見ると人口が減少していくのとともに、黄色い折れ線グラフが示す高齢化率が上昇していくことがわかります。
 日本は2007年の時点で超高齢化社会に突入しており、以降も高齢化のスピードは加速しています。
 では、少ない労働人口で多くの高齢者を支える必要がある社会の中で、労働者には何が求められるのでしょうか。
 もちろん「人がいない分、頑張って長時間働く!」ということではありません。
 カギとなるのは一人当たりの労働生産性の向上です。
 働く人一人ひとりが効率よく仕事をし、現在より少ない労働時間でより多くの価値を生み出せば、労働者が足りない分をカバーできるというわけです。

  ・労働生産性の低迷

 
 このグラフは先進国7か国の国民一人あたりの労働生産性の推移を表したものですが、残念なことに多くの先進国と比べて、
 日本のGDPは低いことがわかります。日本の中で働いているとこういった事実には気づきにくいので、実感がない方も多いかもしれません。
 労働人口が減り、生産性の向上が求められる状況にも関わらず、低迷してしまっている日本は、危機的な状況であるといえるかもしれません。
 日本の政府もこの社会問題を深刻な問題として受け止め、重要政策のひとつとして、「働き方改革」の推進を掲げているわけです。
 政府は「働き方改革」を通して、労働生産性を向上させるとともに、企業の従業員満足度を上げ、離職率を低下し、
 多様な働き方を許容する(ダイバーシティ)ことで、労働人口の減少をカバーしようとする狙いがあります。
 こういった課題を背景に、日本全体で業務効率化の必要性が高まり、AI(人工知能)やIoT(Internet of Things/モノのインターネット)などと
 ともに注目を浴びているテクノロジーが「RPA」なのです。


③RPA導入のメリット・デメリット

 〇RPA導入のメリットについて、主に以下の4つが挙げられます。
 ・主に人件費などのコスト削減
  RPAを導入することで業務が自動化され、定型業務の多くは人が行う必要がなくなります。導入前と比較し全体の労働時間は減り、
  結果として人件費が削減されることにつながります。
 
 ・コア業務への注力

  労働時間が削減できるということは、その分他の業務を行う時間が創出されていることになります。 例えば営業職の人が、
  書類作成に多くの時間を割いてしまっていた場合、RPAで書類作成を自動化すれば、本来注力すべき営業活動に専念でき、
  より売上向上に貢献できます。

  誰でもできるような定型作業はRPAに任せて、人はクリエイティブで付加価値の高い仕事に比重をシフトさせるということが
  RPAのメリットを最大化するポイントになります。

 ・24時間365日の稼働
  RPAは人と違い、就業時間や所定労働時間というものがありません。
  人のように疲労が溜まることもなく、24時間365日稼働することできます。
  このため人が働くことを前提に立てられた業務計画と比較すると、RPAの働きによって大幅な時間短縮になるでしょう。

 ・リスクマネジメント
  RPAはインプットされたシナリオに従い、正確に業務を遂行することができます。人のようにうっかりミスをしてしまうということもありません。
  RPAの導入により安定した業務の遂行ができ、人が作業をすると起こり得るような「数を間違えて発注してしまった」、
  「送り先を間違えて情報を漏洩させてしまった」といったヒューマンエラーの回避につながり、結果的に売り上げダウンやセキュリティの
  リスク回避に繋がります。

〇RPA導入のデメリットについて

 ・システムエラーやサーバーダウンによる業務停止
  システムであるが故に不具合が発生しないとは言い切れません。また構築環境にもよりますが、RPAを導入しているサーバーが
  負荷に耐え切れずダウンしてしまった場合には、任せている業務自体が停止してしまうことになります。

  他のシステムやツールを導入したときと同じように、導入後の運用、管理体制も重要なポイントになってきます。

 ・情報漏洩のリスク
  これもRPAに限ったことではありませんが、ネットワークにつながった環境を使用する場合、不正アクセスや悪意のある
  コンピューターウイルスに感染するリスクがあります。 これらの被害に合うと企業の大切な情報を漏洩するリスクにつながります。

  RPAの導入に際しては、セキュリティ対策を万全にしておかなくてはいけません。

 ・野良ロボットの乱立
  野良ロボットとは、管理者がいない、もしくは不明となっているRPAのソフトウェアロボットのことを言います。
  誰がなんの目的で作成したか、さらにはどんな処理をしているのかさえも把握できていない野良ロボットが稼働を続けることは、
  先に挙げたセキュリティリスクにも直結します。 また業務手順の変更などがあった場合にも、更新が漏れてしまい、古い手順のまま
  間違った処理を続けることになりかねません。

  誰もが操作できるRPAである反面、きちんと管理されていないと簡単に野良ロボットが生まれてしまいます。

 ・間違った処理に気づかない
  RPAはあらかじめインプットされたことを条件に従って、延々と繰り返します。これはメリットでも挙げた内容ですが、裏を返せばデメリットにも
  なり得ます。

  もし最初のシナリオ作成の時点で内容にミスがあり、それに気づかずロボットを稼働させてしまった場合、間違った処理を延々に繰り返して
  しまうのです。現状のRPA技術の多くはRPA自身で処理の問題や間違いに気付くことができません。

  ここまでRPAのメリットとデメリットを紹介してきました。両者は表裏一体で、正しく運用していないと、せっかくのメリットもデメリットに
  なりかねません。
デメリットで挙げたリスクを100%防ぐことは困難かもしれませんが、あらかじめ対策しておくことで、トラブルが発生した場合の
  被害を最小限に食い止めることができます。
  RPA導入後の運用や管理体制もきちんと整備してから導入することが大切でしょう。


 RPAの導入の流れ
 〇大きな流れは以下の通りです。
  1)導入検討・検証
  2)導入
  3)運用

 ・導入検討・検証時に行うこと  
  はじめに、RPAを導入すべきかを検討し、実際に導入した場合にどういったことが実現できそうかを検証します。
  このフェーズがRPAの導入プロセスにおいて、もっとも肝となる部分です。
  「導入したけど思ったより効果がでなかった」、「トラブルが発生して余計に工数が掛かっている」、「そもそも効果が出ているのかわからない」
  といった、 今実際に起きている失敗事例の多くはこのフェーズをきちんと行わなかったことが要因であると考えられます。

 (1)課題の把握/業務の棚卸し
  導入検討段階では、まず自社の課題を把握することが大切です。
  生産性を向上させるうえで、ボトルネックになっている箇所は具体的にどこか、そしてなぜボトルネックになっているのか。
  これらを正しく把握するにははじめに業務の棚卸しが必要になります。
  現場の業務をしっかり洗い出すことで、属人化している業務や無駄な作業が見えてきます。
  属人化した業務はそのままにせず、可能であれば業務手順書を作成し、誰がやっても同じことができる状態に整理することがポイントです。

 (2)業務選定
  RPAの導入によって自社の課題解決につながり、一定の効果が期待できることがわかったら、次にRPA化の対象業務を選定します。
  まずはじめは効果が出やすい事務系の部署に絞るなど、スモールスタートで始めるのがオススメです。RPAには得意不得意がありますので、
  対象業務にはRPAと親和性が高い業務を選びます。

  具体的には以下のような業務が良いとされています。
  ・手順が複雑でなく、一定のルールに従い繰り返される業務
  ・手順やルールが頻繁に変わらない業務
  ・繁閑の差が激しい業務

  業務の途中で人の判断が必要となるものや、状況によって手順が変わりやすい業務、パソコンの操作で完結しない業務はRPAには適しません。
  業務を選定するための方法に、「実際の現場担当者に詳細なヒアリングを行う」というのがあります。ただしヒアリングには注意が必要です。
  ヒアリングは往々にして、誰が誰に聞くかで結果が大きく変わることがあるからです。導入事例の中には、「現場の声の大きい人の業務だけが
  対象になり、本来自動化すべき業務の多くが後回しになった」という声もあります。

 (3)運用体制の構築
  導入したら終わりではないのがRPAです。導入の前段階で、運用の見通しを立てておくことが大切です。
  RPA導入後は、以下の人材が必要になります。

 ・責任者(推進担当)
  基本的にはRPA導入時の主担当になりますが、導入後も効果検証やガバナンスの構築、運用拡大などRPAを推進していく動きが必要です。
  導入支援サービスに依頼している場合には支援企業との窓口となり、自社の業務を俯瞰的に把握できている人材が好ましいです。

 ・RPAエンジニア
  導入したRPAで実際にロボット設計、シナリオ作成を行う担当者です。
  必ずしもプログラミングに精通した技術者である必要はありませんが、設計時の考え方やシステム操作など、技術者であればよりスムーズな運用が
  できるでしょう。自社にリソースやスキルが不足している場合、導入支援企業からエンジニアを派遣してもらったり、教育担当者を派遣してもらい、
  自社担当者にOJTを行っていく方法もあります。

  導入後のトラブル発生時にも迅速に対応に当たることができる体制構築が必要です。

 ・サポート
  運用中に社内から来る、問い合わせや要望、トラブルに対応する窓口の担当者です。
  スモールスタートで始めた場合など、RPAエンジニアの部隊で兼任するという方法もありますが、導入部署の業務を詳しく把握できている人材が窓口で
  あると対応もスムーズになります。


 

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